忘れられない子ども

臨床心理士・カウンセラーとして働いていると、忘れられない子ども、保護者に出会うことがある

その母とは学校で出会った

不登校の相談

少年が幼いときに、父と離婚した母は、生活のために日に夜をついで働いた。

その間、少年はスクスクと育った。
しかし中学入学と同時に、
母が留守がちの彼の家は、同級生たちの溜まり場となり、
やがて彼は金品をせびられるようになった。

少年は学校へ行けなくなっただけでなく
母の留守中に 家の扉を激しく叩く不良たちへの恐怖から
完全な引きこもりになってしまったという。

母は身寄りを頼って、私が関わる校区へ引越してきた。

少年は明るくなり、一学期は元気に学校へ通ったが、
夏休み明けから、また通学できなくなった。

母は言う
「息子は高校へ進学しないっていうんです」
私「?」
母「中学をでたら、すぐに働くって」

思わず胸が熱くなった
息子は 母の苦労を知っている
母が、辛い思いに耐えて、親族宅に自分をかくまってくれたのを、感謝している
でも、だからこそ早く働き、母を楽させたいのだ

なんて良い子なんだろう
今は不登校かもしれないけれど、
心根の優しい、感受性の鋭い、とても良い子

私の問いかけに
母は
「そうなんです。 働いたら、給料半分、おかんにあげるなって 言うんです。
お金のことより、高校へ行ってくれたら」

子の願い、母の望み
何とかこの母子が 元気になれるように支援していきたい

当予防医学心理学研究室(兵庫県神戸市)は、
個人カウンセリングやメンタルヘルスセミナー講師:
企業のメンタルヘルスケア、特定保健指導、メタボ撃退 
やせる心理学担当の臨床心理士 
笑顔の絶えない癒し系心理士 岡嵜順子と
warm heart 乳幼児から高齢者まで対応の
音楽療法士後藤浩子が活動しております。

おかざきじゅんこ、岡嵜順子、岡﨑順子 後藤浩子 
okazaki junko goto hiroko

コメント (2)

Maggy:

気持ちの優しい、デリケ-トな子が こうして 傷つき、居場所を 失い外に出れなくなっていって、”私は悪くない”って思える強気な子は 何の壁にぶつかることもなく 前へ 進んで行ける。そういう世の中で、さみしいですね。でも 必ず この子の良き理解者に お母さん以外でも 出会えるはずと 思います。自宅以外でも 自分の居場所が きっと 見つかるはず。ある教師が”今は、自分の存在の意味が わからない事もあるかもしれないけど、いつかきっと あ--私は、この人に出会う為に 生まれてきたんだなと、思える人が必ず現れるから 生きていなさい。”と おっしゃっていました。
お母さん思いのこの子にも きっと きっと 未来にいい事が たくさん たくさん おきますように。

Maggy様、コメントありがとうございます。

心の優しい、素敵な少年、
真面目でひたむきなお母様でした。私には守秘義務があるので、
個人が特定できるような詳細は記載できませんが、
臨床心理士、心理カウンセラーとして、偶然お目にかかる方々のなかに、
心に残る方がたくさんいらっしゃいます。

今年もたくさんの方に会わせていただきました。
全ての方が、良い新年を迎えられますようにm(_ _)m

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